古銭にはさまざまな価値があります。今回はその中でも古金銀『一朱金・二朱金』について見ていきましょう。ただ、こういったものは自分でも価値を調べておく必要があります。中にはプレミア価格がついているものもあるからです。
なぜ、平均相場などを知っておかないといけないのかと言えば悪徳業者に鑑定をしてもらうと安く買い叩かれてしまう場合があるのです。
しっかり価値に応じた金額で引き取ってもらうためにも平均価格や買取価格を知っておきましょう。
①【文政一朱判金】鑑定価値と買取相場価格
基本的に一朱金には『文政一朱判金』と呼ばれるものしかありません。文政7年から天保3年にかけて鍛造されていたものが『文政一朱判金』です。
- 金123に対して銀877
- 量目は1.39グラム
- 相場は5,000円から30,000円
この特徴を持っていて、希少性としては比較的高い傾向があると言えるでしょう。他の種類と比較すると劣る部分もありますが、買取相場としては高額で取引されているケースがほとんどです。
②【元禄二朱判金】鑑定価値と買取相場価格
元禄二朱判金は1697年から1710年に作られていたものであり、希少価値は高いです。古銭としては非常に高い価値を持っていて、コレクターの間でも垂涎の品と言っても過言はありません。
- 通常状態のもので10万円前後
- 美品であれば30万円前後
- かなり状態が良い場合は50万円前後
- 相場は10万円から50万円
稀少性が高いこともあり、若干状態が悪くても10万円前後で取引されることがあります。買取業者としても若干割高な金額を提示してくることが多い古銭です。
③【天保二朱判金】鑑定価値と買取相場価格
天保3年から慶応2年(1832年~1866年)にかけて鍛造された二朱判金です。古銭としての価値は可もなく不可もなくという状態です。
- 美品でも5,000円程度
- 古銭としての価値は高くない
古銭としての価値が低い理由としては「金貨」に分類されていながらも、ほとんどが銀で占められているからです。金をメインにしている古銭と比較するとどうしても価値は低くなってしまいます。
④【万延二朱判金】鑑定価値と買取相場価格
1860年から1874年にかけて鍛造されたものであり、古銭としての価値は高くありません。先述した『天保二朱判金』と同じく、金貨に分類されながらも銀が76%以上となっているからです。
- 買取相場としては6,000円前後
- 銀がメインのため価値が高くない
金貨として扱うには銀の割合が多いこともあり、軽さが低い価値とさせている部分があります。一般的な買取相場は400円から1,000円前後と考えておきましょう。ただ、逆打のものであれば、6,000円から12,000円と買取価格も高くなります。